働くことは新たなひきこもりの始まり?


皆さんはじめまして。
私たち生きづらわーほりプロジェクトは、ひきこもりなどの生きづらさを抱えた人たちに向けた活動をしている団体です。
当プロジェクトは、今年からブログを始めることにしました。
毎月1回、第3日曜日に公開していく予定ですので、どうぞご期待ください。

さて、第1回のお話は「働くひきこもり」についてです。

ひきこもりというと「仕事や学校に行かず、自宅に引きこもり、家族以外とはほとんど交流しない状態」ということですので、働ければそれで問題が解決したと思われがちです。
ひきこもり支援=就労支援ということで、ひきこもりの就労支援をしている団体は多くありますが、実際にそういった団体でも就労が決まれば「やったー良かったね。これで卒業だね」みたいに言われることがあります。


でも、本当にそうでしょうか?
「ひきこもりは繰り返す」とよく言われますが、実際に社会でちょっと頑張った時に再びひきこもりが始まるというケースも多いようなのです。

なぜそうなるのか。それは、ひきこもり当事者が働きだすと孤立しやすくなるからではないでしょうか。

現在、東京などの都心部では「居場所」と呼ばれているひきこもり当事者が集う場(当事者会)はだいぶ増えてきました。

どの居場所もひきこもり当事者に配慮がなされていて、とてもいい場所だと思います。

しかし、これらの居場所は、働きだしたひきこもり当事者にはとってはどうでしょうか?


働きだせば、今まで通っていた居場所には仕事の都合で通えなくなるかもしれません。
たとえ通えたとしても、今まで通りの感覚で参加できるでしょうか?
居場所で仕事を始めた辛さや苦しさを話せるでしょうか?

居場所の参加者の中には働けないことを苦にしているひきこもり当事者もいます。

そういった場で仕事の話をするというのは、優しいあなたにはきっとできないでしょう。


大好きだった居場所にも行けなくなり、日々仕事をするだけになってしまう。
仕事をしていればそれで安心かというとそんなことはありません。
仕事をしていても、ひきこもりという心の傷や後ろめたさもあって、「社会になじめない、溶け込めていない」という感覚をすぐに拭い去ることは難しい。
そうして、働きだしたひきこもり当事者が孤立を感じてしまう。

当プロジェクトのクルー(スタッフ)の中にもこういった現実を経験した人がいます。
「働くひきこもりの居場所」を必死に探しました。
そのかいあって一つだけ探すことができました。

しかし「よ~し行こう」と思った時に、仕事の都合で行けなかった時くやしさ・・・

ひと月に1回の居場所なら一回行けないと、2か月は行けないわけで・・・


「働きだしたひきこもり当事者が孤立感を深めてしまうことがないように」
私たちはそのような想いから、働きだしたひきこもり当事者が気楽に集うことができる場を作ることにしました。

その名も『生きづらワーカーズセッション』。次回は以下の通り開催します。
(なお、2月からは毎月1回、第2火曜日の夜(18:30~)に開催する予定です。ホームページ上に開催案内を掲載しますので、ぜひご覧ください)

 

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名 称:第3回生きづらワーカーズセッション

日 時:1月28日(日)18:30~20:30

場 所:いたばし総合ボランティアセンター 第3NPOルーム

参加費:お気持ちで(寄付方式)

※申込みは不要です。直接会場にお越しください。

※参加者は、働きだしたひきこもり当事者など生きづらさを抱えて働く方、またはひきこもりの当事者で就労に関心ある方のみに限らせていただきます。

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コメント: 2
  • #1

    はらっぱ (月曜日, 29 1月 2018 05:52)

    初めてここへやってきました。
    ブログも始めたのですね。

    「働く」「稼ぐ」どんだけハードルが高いことでしょう。
    やむなく稼がざるおえない状況の方がたも多いと思います。

    周囲に相談することもできず、孤立してしまう。
    「働く」がゴールではないですね。
    私は、「働く」は「はたを楽にすること」と思っています。

    生きづらわーほりプロジェクトも、生きづらさを抱えている方々を
    少しでも楽になるよう働きかけていますね。

  • #2

    わーほりクルーT (月曜日, 19 2月 2018 00:36)

    >はらっぱ さん

    当プロジェクトのブログをご覧いただきありがとうございました。

    確かに働くことのハードルは、特にひきこもり当事者にとっては、
    非常に高いものに感じられると思います。
    早速2月のブログで関連する内容を書きましたので、ぜひご覧ください。
    (https://ikizura-wh.jimdo.com/blog20180218/)

    「働く」は「はたを楽にすること」というのは、素晴らしい考え方ですね。

    私たちも同じような考え方を持っており、
    「働くこと=はたを楽にすること」は決して悪いことではないし、
    働くことで得られること(お金の面以外にも)もたくさんあると思っています。